「VT4Browsers」を使ってブラウザで怪しいファイルやURLをスキャンする方法
当ブログのセキュリティ関連記事でも登場するVirusTotalは無料オンラインスキャナーを提供しているサイトです。
ウイルススキャンエンジンの数も豊富で、ウイルスやマルウェアをオンライン上でスキャンしたい時に便利なサービスです。
VirusTotalが提供するブラウザ拡張機能「VT4Browsers」は、Google ChromeやInternetExplorerに追加することで、ブラウザコンテキストメニュー(右クリックした時に表示されるメニュー)からファイルやURLをスキャンしてそのまま結果まで見ることができます。
右クリックから簡単にウイルススキャンを実行できる他に、ダウンロード時に自動でスキャンする機能も付いていますので非常に便利です。
今回は「VT4Browsers」の導入の仕方や使い方を解説します。
VT4Browsersの導入方法
VT4Browsersはブラウザに拡張機能(アドオン)として追加できます。VT4Browsersを導入できるブラウザは以下の3つです。
InternetExplorer
FireFox
導入方法は各ブラウザで異なります。
InternetExplorerは拡張機能インストーラーのvtExplorer.exeをダウンロード&実行して追加します。こちらをクリックでダウンロードできます。
ここでは例としてGoogle Chromeへの導入方法を解説します。
まず、Chromeストアにアクセスして、「Chromeに追加」を選択。
ポップアップ画面で「機能を追加」を選択。
ブラウザ画面右上のメニューにアイコンが表示されるのでクリックします。
VT4Browsersの設定画面になります。以下の設定項目をご自身の好みでチェックを入れて設定します。分からない場合はデフォルトのままでも問題ありません。
- VirusTotalでダウンロードをスキャンする
- ドキュメント(docx、pdfなど)をスキャンしない
- ファイルをダウンロードするときに「VirusTotalに送信」プロンプトを表示する
- VirusTotalへの送信時にダウンロードを一時停止する
- ダウンロードURLをスキャンする
- ドキュメントのURL(docx、pdfなど)をスキャンしない
- 匿名のパッシブDNSデータをVirusTotalに送信する
設定できましたらSAVEを選択して設定を保存します。
VT4Browsersの使い方
VT4Browsersの使い方は簡単です。
ダウンロードリンクをスキャンする
フリーソフトはサイトによってダウンロードリンクの場所が分かりづらかったり、「Download」と書かれたリンクが広告で全く関係のないサイトにリンクしているケースがよくあります。そのリンク先は危険なサイトの可能性も充分ありえますので、危険なサイトへのアクセスを避ける為に、ダウンロードリンクを先にスキャンしておくことでリスク回避できます。
ダウンロードリンクの上で右クリックし、「VT4Browsers」→「Scan selected link」と選択します。するとVirusTotalに自動的に移動して結果を見ることができます。
結果が表示されます。
ダウンロードファイルをスキャンする
ダウンロードリンクをクリックすると自動的にダウンロードされた場合でもVT4Browsersで自動的にファイルがスキャンされてブラウザ上に表示されます。表示されたリンクをクリックすると結果を見ることができます。
- VirusTotalファイルレポートに移動
- VirusTotal URLレポートに移動
VirusTotalの使い方との違い
通常、VirusTotalはサイトにアクセスして「ローカルに保存してあるファイルを選択してスキャン」したり「ブラウザ上でコピーしてきたURLを貼り付けてスキャン」すると言う使い方をします。
VT4Browsersは通常のVirusTotalより効率的に使用できます。
VT4Browsersであらかじめダウンロード時にファイルやURLをスキャンすることで、煩わしいファイル選択やURLコピーの手間を省き、スキャン結果にすぐアクセスできるのが特徴です。
あとがき
フリーソフトを置いてあるサイトはいくつも存在しますが、サイトによっては騙しリンクも多く、特にexeファイルをダウンロードする際には注意が必要です。
悪質なサイトではダウンロード時にアンチウイルスソフトが反応するケースもあります。
VT4Browsersでスキャン結果を見る習慣をつけておけば、危険なソフトウェアやウェブサイトへアクセスするリスクを少しでも減らせます。