PCのサウンドを光デジタル対応のコンポで聴く方法。接続方法など

   2021/01/16

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PCのサウンド環境において、できるだけ音質劣化を避けたい場合には、光デジタルケーブルで光デジタルオーディオ対応のコンポに出力する方法があります。

PCのサウンドを外部に出力する際には、PC内部のノイズの影響を受けやすく、PCスピーカーで再生するとノイズが走ることもしばしばあります。

特にアナログで出力する場合は、端子の接続部分が緩かったりするとノイズが顕著に現れます。

なので、今回はノイズの影響を受けにくい光デジタルオーディオでPCのサウンドをコンポに出力する方法を書いておきます。




事前確認

まず、事前に確認しておく項目は以下です。

  • PC側に光デジタルオーディオ端子があるか?
  • コンポ側に光デジタルオーディオ端子があるか?
  • 光デジタルオーディオ端子の種類

大前提なのは、コンポに光デジタル端子があるということです。

PC側に光デジタル端子がない場合には、USBオーディオインターフェースを使ってコンポに出力できます。その方法も後述します。

あと、光デジタルオーディオ端子には種類がありますのでそちらも確認しておきます。

光デジタルオーディオの種類

光デジタルオーディオ端子とケーブルにはコネクタの形状が異なる二つの種類が存在します。

  • 光角型プラグ
  • 光ミニ・プラグ

一般的にPCの場合、光角型の端子が実装されており、光ミニ・プラグはポータブルCDプレーヤーなどに実装されています。どちらも端子の形状に合ったケーブルを選びます。

光角型

光ミニ・プラグ

PCの場合はほとんどが光角型のケーブルを使います。光デジタルケーブルによっては光角型とミニ・プラグ型が兼用で使える商品もあるので、そういうケーブルを持っていればどちらも使えて便利です。

光角型、光ミニ・プラグ兼用タイプ

光デジタルケーブルでもプレミアムモデルの高価なものがありますが、通常のもので充分でしょう。少しこだわるなら下のような金メッキ処理が施されたものを選ぶと良いです。

ちなみに商品表記で見かける「TOSLINK(トスリンク)」は東芝の登録商標で、光伝送デバイスの総称として使われています。

光デジタルケーブルの材料である光ファイバーにも、安価なプラスチック製や高価なガラス製のものまでありますが、ご存じの通り、オーディオデバイスはこだわりだすとキリがなく、潤沢な資金が必要となりますので、その辺りは割愛させていただきます。



PCとコンポの接続方法

デスクトップPCの場合、PCケースの背面にある光デジタル端子のOUTPUTに光デジタルケーブルを接続し、コンポのアンプ背面にある光デジタル端子のINPUTに接続します。

下のような光角型の端子がPCとコンポ側にあると思います。

PCのサウンド設定(PCとコンポの場合)

PCとコンポを光デジタルケーブルで接続したら、PCのサウンド設定をします。

Windowsの場合、「コントロールパネル」→「サウンド」と進み、S/PDIFを規定の設定にします。

あとはコンポの電源を入れて、PCにある音楽などを再生して音が出るかどうかを確認します。

PCに光デジタル端子がない場合

PC側に光デジタル端子がない場合は、光デジタル端子付きのUSBオーディオインターフェースを使うことでコンポに光デジタルで出力できます。

PCのサウンドはデジタル信号です。デジタル信号をデジタル信号のまま出力するには、光デジタル端子もしくは同軸端子があるUSBオーディオインターフェースが必要になります。

例として、私が愛用しているCREATIVEの【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】と言うUSBオーディオインターフェースに、PC用のスピーカーを接続してPCのサウンドを出力する方法を書いておきます。

CREATIVE

CREATIVEはシンガポールに本社を置くマルチメディア機器製造会社です。同社の「Sound Blasterシリーズ」は、PCのサウンドカードとして1981年から評価されており、他にもデジタルオーディオプレイヤーの「ZENシリーズ」なども有名です。

このCREATIVE【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】は、PCとUSB接続してそこから光デジタル出力することで、最高24bit/96kHzと言う高音質の再生環境を作れます。

一般的に普及しているCD音源と同レベルのWAVファイルや、可逆圧縮形式のFLACファイルのサンプルレートは16bit/44.1kHzもしくは48kHzです。

よってハイレゾ音源にも対応。更に録音機能も備えているので、レコードやカセットテープからの録音やマイク入力からの録音にも対応しています。他にもヘッドフォン対応、ライン入力にはレコードプレイヤーを直接接続できるRIAAフォノイコライザーも搭載されています。

コンポには光デジタル端子があるけれど、PCには光デジタル端子がない場合、この【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】のような光デジタル端子付きのUSBオーディオインターフェースを介してコンポへ光デジタルで出力できます。

接続方法は以下の図のようになります。

PCとUSB-DAC接続後の設定

例で挙げたCREATIVEの【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】を使用する場合には、製品付属のインストールCDからドライバーをインストールする必要があります。

CREATIVE公式サイトカスタマーサポートからダウンロードも可能です。

ドライバーのダウンロード

下画像の通り進めて行くとダウンロードできます。

ドライバーのインストール

ダウンロードした実行ファイルを起動し、画面に従って選択していくとインストールできます。

PCのサウンド設定(USBオーディオインターフェースを使う場合)

ドライバーをインストールした後に、PC側のサウンド設定をします。

Windowsの場合、「コントロールパネル」→「サウンド」と進み、適当なデバイスを選択した状態で右クリックから「無効なデバイスの表示」をクリックします。

無効なデバイスが表示されますので、その中から「SPDIF出力 USB Sound Blaster HD」を選択した状態で右クリックから「有効」をクリックします。

下画像のようにSPDIF出力 USB Sound Blaster HDに緑のチェックが表示されればOKです。

以上でコンポから音が出るか確認します。



【あとがき】コンポから音が出ない場合

音が出ない場合は、もう一度接続方法とサウンド設定が間違っていないかをよく確認してください。

今回の記事で例としてご紹介したCREATIVE【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】ですが、私も最初コンポから音が出ない状態でした。

私の場合、以前はこのSound Blasterから同メーカーのPC用スピーカーにアナログ出力で音を鳴らしていました。

しかし、そこはやっぱりアナログ。プツプツと言うノイズがずっと気になる状態でした。下画像のようにPCスピーカー側の端子はステレオ・ミニプラグです。PCに直挿しは避けて、Sound BlasterからRCA ↔ ステレオ・ミニプラグ変換ケーブルを使って出力していました。

この変換プラグとステレオ・ミニの挿し込みが少しでも甘いとノイズがひどい状態でした。

あと、同メーカーのPC用スピーカーの構成が、ステレオスピーカー、ウーファー、電源スイッチとなっており、ケーブルが多いのでとにかく取り回しが悪かったのです。

光デジタル端子付きのコンポを持っていたのですが、PCデスク上にスピーカーを置くスペースがなかったので仕方なく我慢している状況でした。

でも、せっかくなのでコンポに光デジタルで接続しようと壁にスピーカー用の棚を作り、いざSound Blasterに接続してPCのサウンドを再生すると音が出なかったのです。

何度も接続方法を確認して、PCのサウンド設定も確認したのですが一向に音が出ない。ネットで調べても解決せず、「もういいわ。。」となってSound Blasterを介せずにPCの光デジタル端子からコンポの光デジタル端子へ直接続していました。

最初からこのようにPCとコンポに直接続で問題はないのですが、どうしてもSound Blasterを介してコンポから音を出したかったのです。

そして、PCのサウンド設定を色々触っていると、上の項目でも説明した「無効なデバイスの表示」をなんとなくクリックすると「SPDIF出力 USB Sound Blaster HD」と言う項目が出てきたのです。

「えっ?なんではじめから表示されていないの?」

と思いながら規定の設定にすると無事コンポから音が出たというわけです。いや、表示されていなければ分かりませんよ。と言うかWindowsデフォルトの設定で「無効なデバイスの表示」がオフになっていたので、右クリックしなければたぶん解決していなかったと思います。

ここまでしてコンポのアンプからのスピーカー出力はアナログなんですけどね。でも雑音やノイズは消えたのでこれでよしとします。

あと、CREATIVE【USB Sound Blaster Digital Music Premium HD】付属のCREATIVEエンターテイメントコンソールでは用意されたエフェクトをかけることができますが、このエフェクトはアナログのみ対応で、光デジタルで出力した場合はエフェクトをかけることができません。

エフェクトについては価格comの口コミでも質疑応答されていました。

価格comの口コミはオーディオに詳しい方がたくさんいらっしゃるので、分からないことがあれば質問してみるのもいいかも知れません。

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