次世代インターネット接続環境「IPoE」とは?IPv6の案内メールが届きました

   2021/01/19

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先日、欧州のIPv4アドレスが完全枯渇-RIPE NCCしたと言うニュースを見ました。

IPv4アドレスの国別割り当てを調べると、上位からアメリカが約16億個、中国が約3.4億個、日本が2億個となっています。参照:ipv4.fetus.jp

そもそもIPv4とは何なのか?

インターネットに接続する全てのデバイスにはIPアドレスと言う固有のIDが割り当てられています。IPv4とはインターネットプロトコルバーション4の略です。

IPv4アドレスは32ビットの10進数で構成されています。4つの数値文字列をドットで区切り、それぞれに3桁の数値文字列が表示されます。(例:255.255.255.255)

これにより約42億のIPアドレスが存在することになります。そして、このIPアドレスを世界中で割り振って行くと、いずれ使い果たして枯渇するのは予想されていました。

今のところ欧州のIPv4は、廃棄や閉鎖企業で使われなくなったIPv4アドレスを待機リストとし、一度も割り当てを行っていないLocal Internet Registry(ローカルインターネットレジストリ)にIPv4アドレスの回復を待って優先的に割り当てて行くみたいです。

IPv6とは何なのか?

IPv4の枯渇問題に対し、1998年にいつかIPv4の代替になるようなインターネットプロトコルとして誕生したのがIPv6です。IPv6とはインターネットプロトコルバーション6の略です。

IPv6アドレスは128ビットの16進数で構成されており、8つの数値文字列をコロンで区切り、それぞれに4桁の数値文字列が表示されます。(例:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000)

これにより途方もない数のIPアドレスが存在することになります。

またIPv6にはメリットもあります。

信頼性
高速化
通信の暗号化(標準化)

一見するとIPv6にさっさと移行しておいた方がいいと思うでしょうが、プロバイダーがIPv6サービスを提供していないと使えません。

「今のところ速度は出ているし今すぐIPv6に移行する必要はないか」

と思っていたところ、利用しているOCNからIPv6に関する案内メールが届きました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【重要】 OCN IPv6インターネット接続機能(IPoE)及び
       フレッツ・v6オプションの提供について
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 平素よりOCNをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

 弊社は、お客さまにより快適なインターネットをご利用いただくために、
 IPoEに対応したIPv6アドレスによるインターネット接続への移行を
 推奨しており、「OCN 光 with フレッツ」をご契約のお客さまを
 対象に、弊社提供のOCN IPv6インターネット接続機能
 (以下、IPoE)をご案内のうえ無料で提供させていただいております。

 本機能の適用にあたり、お客さまからのお申し込み・工事立ち合いなどの
 お手続きは、一切不要です。

 また、IPoEをご利用いただくために必要なNTT西日本が提供する
 フレッツ・v6オプション(無料)について、弊社が代行でお申し込みを
 させていただきます。

 IPoEは、12月中に順次提供をさせていただく予定です。
 つきましては、以下のIPoE及びフレッツ・v6オプションに関わる
 重要事項説明をご確認いただき、不要の場合は、12月8日(日曜日)
 までにご入力をお願いします。

 お客さまよりご連絡がない場合、ご案内のとおり、弊社よりIPoEの
 提供及びフレッツ・v6オプションの代行申し込みの手続きを進めさせて
 いただきます。

 ●OCN IPv6インターネット接続機能(IPoE)に関する留意事項
 ・手続きの際に、弊社が保有するお客さま情報(「お客さまID」など)を
  NTT西日本に連携させていただきます。
 ・IPoEの適用時、お客さまの通信環境によっては各種サービスや
  通信機器がご利用できなくなる場合があります。
  通信が正常にできない場合は、ご利用中のパソコンや通信機器などを
  再起動していただく必要があります。
 ・IPoEの適用に伴う追加料金は、発生致しません。

 詳細はこちら(弊社の公式ホームページ)
 ⇒ https://www.ntt.com/personal/services/internet/hikari/ipv6/ipoe.html

 ●フレッツ・v6オプションの重要事項説明
 ・弊社が代行申し込みを実施する際に、弊社が保有するお客さま情報
  (「お客さまID」など)をNTT西日本に連携させていただきます。
 ・追加料金は、発生致しません。
 ・フレッツ・v6オプションの工事に際して、お客さまが現在ご利用中の
  IPv6アドレスが変更になります。工事に伴いお客さまご利用中の
  各種サービスがご利用いただけなくなる場合がございますが、その際は
  IPv6アドレスを再取得するために、ご利用のパソコンや通信機器の
  再起動をお願いいたします。
 ・フレッツ・v6オプションの代行申込みに関するご確認につきましては、
  弊社までご連絡ください。

 詳細はこちら(NTT西日本の公式ホームページ)
  ⇒ https://flets-w.com/opt/v6option/kouji/

 なお、お客さまへのIPoEの適用が完了後、本メールアドレス宛てに
 完了通知をお送り致します。

メールを読む限り、OCN IPv6インターネット接続(IPoE)は対象のプランの標準機能として無料で提供されるみたいですね。申し込み・工事立ち合いなどの手続きも一切不要なので助かります。

次世代インターネット接続環境IPoEとは?

OCN IPv6インターネット接続(IPoE)とは何なのか気になったので調べてみました。

IP over Ethernetの略で、Ethernetを使ってIPパケットを伝送する方式。NTT東日本・西日本が提供するフレッツ網におけるIPv6アドレスにも対応している。

引用元:OCN IPv6インターネット接続(IPoE)

OCNでは従来、インターネット接続においてPPPoE方式(PPP over Ethernet)が使われていました。

PPPoEとはPPP(Point to Point Protocol)と言ってユーザーIDとパスワードを用いて認証し、接続するプロトコルです。

プロトコルとは簡単に言うと約束事と覚えておけば、この言葉が出てきた時に理解しやすいです。

そのPPPを一般的に使われているLANなどのEthernet上でも利用できるようにしたプロトコルがPPPoEです。

しかし、IPv6でPPPoEを使うにはそれに対応するネットワーク機器(ホームゲートイェイやIPv6トンネル対応アダプタ)が必要になります。

これが何を意味するかと言うと、企業側はコストと手間が掛かります。そしてユーザー側も対応機器が必要となるので追加資金と手間が掛かることになります。

この問題を解決するのがIPoEと言うわけですね。

IPoE方式は、従来のPPPoE方式のホームゲートウェイでも利用できます。※IPv6パススルー機能(IPv6ブリッジ機能)に対応している必要あります。

これにより、今使っているPPPoE方式のホームゲートウェイでもIPv6が利用できて、ホームゲートウェイ以外のルーターなどもIPv6パススルー機能が搭載されていればそのまま使えることになります。

また、IPv4とIPv6は同時利用ができます。IPv6利用に伴う設定などもユーザーがする必要はありません。

OCNではこちらが何か手続きや申し込みを行う必要はなく、IPv6が適用されると再度案内メールが届くみたいです。

以前からIPv6は速度の面でも気にはなっていましたが、対応機器が必要とのことで移行が面倒と言う印象を持っていました。

あと、各プロバイダーが提供しているIPv6オプションは月額利用料金が発生するところも多く、それがOCNでは無料と言う点も良いですね。

なにはともあれ自動的に移行できるのは有り難いです。プロバイダー契約する時は、下のようなv6パッケージでIPoE方式の無線ルーターが提供されている代理店を選ぶと間違いないです。

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