可逆圧縮ファイルの【TAK+CUE】をWAVに変換して分割する方法

 

この記事のURLをコピーする

※音楽CDのバックアップ、あるいはCDを「私的使用目的の範囲」でコピーする場合を念頭にして書いています。

音楽CDを「Exact Audio Copy」でTAK+CUEに変換して保存したはいいけど、TAKをWAVに戻して音楽CDのトラック通りに分割したい時の備忘録。

CD-RにWAVで書き込みたい時や、元の音質で聴きたい時などにはTAKをWAVに変換する必要があります。

「Exact Audio Copy」には音楽CDをWAVE形式のイメージファイルとして保存するリッピング機能があります。この機能により、複数のトラックがあったとしても1つのファイル+CUEシートとして出力されます。もちろんこの操作は任意です。

音楽CDのバックアップにCUEシートを作成する利点は、管理のしやすさとそのままの情報を保存できるからです。

CUEシートには音楽CD通りのプレイリストや曲情報が含まれていますので、CUEシート対応のプレイヤーで読み込めば、曲は分割された状態で表示されます。

例えば、「foober2000」でTAK+CUEのCUEファイルだけを読み込むと下画像のようにトラックは元の音楽CD通りに分割されています。

つまり、1つにまとまったTAKを分割された状態で聴きたいだけならばCUEシートを対応プレイヤーで読み込んでやればいいのです。

このことから、TAK+CUEを分割されたWAVに戻すには「CUEシートに対応したコンバーター」が必要になります。




オーディオコンバーター「XRECODE3」を使う

XRECODE3は多形式のフォーマットに対応したオーディオコンバーターです。

MP3 / M4A / M4B / MP4 / WAV / WMA / FLAC / APE / WV / TTA / OGG / AC3 / DTS / ALAC / OPUS / TAK / OFR / AIFF / SWF 等

通常のエンコードに加え、トラックの分割や結合などもできます。

有料版もありますが、試用版でも充分使えます。

xrecode.comからダウンロード&インストールします。※私の環境ではポータブル版ではエンコード時にエラーがでましたので、通常のインストール版を使用しています。

起動して「試用」をクリック。

XRECODE3のホーム画面が表示されます。

CUEシートを読み込んでエンコードする

実際にはWAVからTAKに圧縮したものを元の状態に伸張するのでデコードになりますが、ここではアプリ表示にあるエンコードで説明しています。

XRECODE3にCUEシートを読み込みます。

注意点:CUEシートのファイル名に日本語の全角文字や記号が含まれていると、読み込めなかったりエンコード時にエラーが出ます。一時的に半角英文字の短いファイル名に変更しておきます。

ファイルの「追加」から目的のCUEシートを選択します。

CUEシートを読み込むと元のトラックが分割された状態でプレイリストに表示されます。この時点ではファイル形式はTAKになっています。

すべてのファイルにチェックが入っていることを確認します。出力パスは任意の場所で。出力形式はWAVを選択します。※完了後、ソースファイルをゴミ箱に移動するのチェックが外れているかを確認します。あとは「開始」をクリックするとエンコードが始まります。

無事エンコードされたのを確認して完了です。画像のアイコンはfoober2000のアイコンですので気にしないでください(笑)

Foober2000でTAKを開く方法

foober2000はカスタマイズすれば様々なフォーマットの音楽ファイルを聴くことができる高機能なオーディオプレイヤーです。

WAVやMP3ならばすぐに聴くことができます。

foober2000からダウンロードできます。

foober2000でTAKを開くにはコンポーネントをインストールする必要があります。

コンポーネントページからTAK Decoderをダウンロードします。

foober2000の「File」から「Preferences」を開きます。

「Compornents」にある「Install」をクリック。

先ほどダウンロードした「foo_input_tak.fb2k-component」を選択して「OK」をクリックで完了です。

これでfoober2000でTAKを開けるようになります。

APEやTTAなども、同様の方法でコンポーネントを追加してやれば開けるようになります。



XRECODE3の謎のエラー

事の経緯をあとがきに。

私は10年前くらいに音楽CDを整理する為、バックアップをすべてAPEとTAK+CUEでCD-Rに保存していました。

APEは圧縮率が高いので容量の少ないCD-Rには最適です。仕様的にTAKはAPEとFLACの中間くらいの位置付けでバランスが取れています。

結構な数のCDをバックアップしましたので、その頃のハードディスク容量では心もとないのと、ディスクとして保存したかったのです。

2015年に生産中止となった「太陽誘電」の高品質な日本製の音楽用CD-Rが手元にあったので、枚数が必要でもそれに保存しました。余談ですが、製造中止になったことで「太陽誘電」のDVD-RやCD-Rは在庫のみになってしまったので当時買いだめしておきました。一応現在でも探せば在庫があるみたいですね。

ちなみに太陽誘電の生産技術を引き継いだのは台湾のTY-Technologyと言うメーカーです。

話が逸れましたが、久しぶりに当時保存した音楽データで音楽用CDを作成するため、TAKをXRECODE3で分割したWAVに戻そうとしたところエラーの連発。

その当時はポータブル版(XRECODE2)でも問題なくスムーズに戻せていたのに、Windows10にした影響かアプリケーションのアップデートの影響かわかりませんが、エンコード時のエラーが一向になおらない。

CUEシートのファイル名には日本語も含まれていないし、記号も含まれていないのにです。

そこで、ポータブル版ではなくインストール版を試したところ無事エンコードできました。

癖でついついポータブル版を使ってしまうのですが、おそらくシステムとの連携がうまくいってなかったのだと思います。

当時はWindows7を使っていましたが、XRECODE3に限らずその他のソフトウェアでもエラーなどほとんど出たことがありませんでした。Windows10を使っていると今でもWindows7に戻してやろうかと思うくらい安定したOSでしたよね。

XRECODE3はインストール版でなんとかエラーは出なくなったのでホッとしました。

大容量SSDやHDDが安い現在なら容量を気にする必要もなく、WAVでそのまま保存すればややこしくもないのですがね。

CDで聴くこと自体が時代の流れで少なくなっていますが、時代に逆行してWAVで音楽用CDを作りたくなる時もあるのです(笑)

音楽ファイルの形式は別記事にまとめていますので、お暇があるようでしたら読んでいただければ幸いです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

関連記事