Windowsのファイルコピーが遅い時の対処法を画像付きで解説

   2021/01/22

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Windowsのファイルコピーが遅いと感じる場合は、

ハードディスクの設定を見直す
HDDをSSDに換える
高速ファイルコピーソフトを導入する
メモリを増設する

などの対処法があります。

SSDの換装やメモリ増設はそれなりに費用も掛かりますので、今回はハードディスクの設定と高速ファイルソフトについて書いています。




ハードディスクの設定を見直す

まず、Windowsの処理能力を向上させる手段のひとつに「デバイスの書き込みキャシュを有効にする」と言う方法があります。

デバイスの書き込みキャシュとは、読み込んだデータを一時的にメモリに保存して、メモリから直接デバイスに書き込むことです。

例えば、デバイスの書き込みキャシュが無効のまま、SSDにあるデータをコピーしてHDDにペーストした場合、データの書き込み速度は「HDDの処理能力」に左右されます。それを高速なメモリから書き込むことで高速化が期待できます。

この方法はデバイスマネージャーから設定できます。

(スタートボタン)から「Windowsシステムツール」にある「コントロールパネル」をクリックします。

「ハードウェアとサウンド」をクリックします。

「デバイスマネージャー」をクリックします。※管理者権限が必要です。

キーボードショートカットの場合

+ Rでファイルを指定して実行に、

devmgmt.msc

と入力するとデバイスマネージャーが起動します。

デバイスマネージャーが起動しますので「ディスクドライブ」を選択するとPCに接続しているハードディスクが表示されます。

ハードディスクを選択して右クリックから「プロパティ」を選択。

タブメニューから「ポリシー」を選択。

「高パフォーマンス(既定)」「デバイスの書き込みキャシュを有効にする」にチェックを入れます。

※この項目にチェックを入れた場合、デバイスを取り外す際にはデスクトップの通知バーから取り外すようにします。また、停電や機器の障害時にはデータ破損のリスクがあることに注意してください。「デバイスでWindowsによる書き込みキャシュバッファーのフラッシュをオフにする」にチェックを入れる場合は、無停電電源装置などで別に電源を確保してください。

書き込みキャッシュの速度比較

SSDとHDDの両方で速度比較してみました。CrystalDiskMarkで計測。

SSDの場合

書き込みキャシュOFF

書き込みキャシュON

HDDの場合

書き込みキャシュOFF

書き込みキャシュON


結果、Writeに明確な差が出ました。よって「デバイスの書き込みキャシュを有効にする」は効果があると言うことです。



高速ファイルコピーソフトを導入する

現状、システム環境にもよりますが、Windows10の標準コピー&ペースト機能は高速です。

例として私の環境、

  • Windows10
  • メモリ16GB
  • 仮想メモリサイズはカスタマイズせずに規定の設定
  • デバイスの書き込みキャッシュ有効

で定番ソフトを試しに使用して計測しましたが、どれもWindows標準のコピーと速度はほとんど変わりませんでした。

試した高速ファイルコピーソフトは、以下。

  • Fire File Copy
  • FastCopy
  • TeraCopy

SSDを換装していて、メモリにも余裕があり、デバイスの書き込みキャシュも有効にしている場合は導入する必要はないと言うのが私の結論です。

上記の条件以外で、試したい場合、FastCopyのポータブル版が使いやすいです。

FastCopyポータブルの導入方法

動作環境は以下の通り。

Windows Vista/7/8/8.1/10
Windows Server 2008(&R2)/2012(&R2)/2016

portableapps.comからダウンロードできます。

自動的にダウンロードされます。この時点で「VT4Browsers」を導入している場合、ウイルススキャンの結果を見ることができます。もちろんセーフです。

ダウンロードしたFastCopyPortable_3.63.paf.exeをクリック。

Windows10のアプリと機能の設定で「入手元を制限しないが、Microsoft Store以外からのアプリをインストールする前に警告を表示する」と設定してる場合は、下のような警告画面が表示されます。インストールを選択します。

画像のように進めていきます。

インストール場所は任意で。

FastCopyが起動します。

FastCopyの使い方

まず、バッファサイズはなるべく高く設定します。数字の部分をクリックすると設定画面になります。

バッファサイズを設定します。

コピーのやり方

簡単です。「Source」でコピー元のファイルを選択。「DestDir」でコピー先を選択して実行するだけです。

結果が表示されてタイムも確認できます。

ちなみにバッファサイズを小さくした場合の速度は以下のような結果に。バッファサイズを256MBから64MBにすると約5秒の差となりました。逆にバッファサイズを大きくした場合、256MBから512MBにして試しましたが、ほとんど差は見られませんでした。

その他の高速ファイルコピーソフトについて

基本的にFire File Copyも「コピー元を選択してコピー先を指定して実行」と使い方は同じです。

TeraCopyだけは少し違って、TeraCopyの使い方の記事を書いたのですが、結論として使いづらい為、お蔵入りにしました。3つのソフトとも速度に違いは見られなったので、どうせなら使いやすいソフトを使った方がいいです。

あとがき

今回の方法でもまだ遅いと感じるなら、まずはHDDをSSDに換えるのが一番手っ取り早いです。メモリーは最低でも8GBは欲しいところです。

SSDにする場合は、SanDisk製のSSDにすると「SanDisk SSD Dashboard」と言うSSDをモニタリング&管理できる便利なソフトが使えるのでおすすめです。書き込みキャシュもこのソフトからオンにすることができます。

SSDはHDDと違い、故障で前ブレもなく突如データが消し飛ぶ可能性があります。そんな時にこのSanDisk SSD Dashboardで管理していれば、SSDの寿命もモニタリングできるので非常に心強いのです。

500GBのSSDもだいぶん安くなりましたので検討するのもアリかと思います。

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