Windows7からWindows10へ無償アップグレードする方法。画像付きで手順などを解説
Windows7のサポートが2020/01/14で終了となり、Windows10へ無償アップグレードしましたのでその時の手順を書いておきます。
2020/01/23の現時点でも無償アップグレードが可能です。
サポート終了以前からMicrosoftはWindows10への移行を強く推奨していました。
サポート切れのWindows7は2020年1月16日以降、引き続きWindows 7 Service Pack 1を使用するリスクについて説明する全画面表示の通知が表示されます。通知が表示される環境の詳細はこちらから確認できます。
Windows7からWindows10へのアップグレード手順は、おおまかに言うと以下のようになります。
- 無償アップグレードの条件を確認
- システム要件の確認
- Windows7のイメージバックアップ
- Windows10のイメージディスク作成
- メディアツールを使用してWindows10へアップグレード
なお、今回の記事は上書きインストール(インプレースアップグレード)の手順を書いています。では早速その手順通りに詳細を見ていきます。
目次
無償アップグレードの種類
無償アップグレードには2通りのインストール方法があります。
クリーンインストール
上書きインストール
上書きインストールでは、Windows7で使っていた個人用ファイルとソフトの設定が引き継がれます。※ツールの画面で選択可能
ただし、Windows10と互換性のないソフトは使えなくなる可能性があります。
クリーンインストール
クリーンインストールの場合は、Windows7で使っていた個人用ファイルとソフトの設定は引き継がれません。
Windows10と互換性のないソフトは引き継がれないので、互換性による不具合を考慮するとクリーンインストールの方が安全です。
ハードディス内を完全消去してWindows10をインストールし、その後にデータ移行およびソフトの再インストールが必要なのでその分手間はかかります。
無償アップグレードの条件
上書きインストールかクリーンインストールかで無償アップグレードの条件は異なります。
上書きインストールでアップグレードする場合は、Windows7の正規ライセンスが必要です。
Windows 7 または Windows 8.1 のライセンス認証(Microsoftサポート情報)
Windows7の正規ライセンスを持っていればメディアツールによるWindows10へのアップグレードでそのままライセンス認証されます。
クリーンインストールでアップグレードする場合は、Windows10の正規ライセンスが必要です。
ただし、2016年7月29日まで実施されていた無償アップグレード期間内に、Windows7またはWindows8.1の正規品を実行している対象デバイスから無償でWindows10にアップグレードした後、再びWindows7またはWindows8.1に戻している場合は、デジタルライセンスが保存されているので無償でアップグレードが行えます。
Windows10のライセンス認証を行う(Microsoftサポート情報)
システム要件の確認
Windows7からWindows10へ無償アップグレードするには以下のシステム条件に当てはまるか確認します。
CPU | 1GHz以上の互換性のあるプロセッサまたはシステムオンチップ(SoC) |
メモリ | 32bitの場合は1GB、64bitの場合は2GB |
ストレージ | 32GB以上のハードディスク | グラフィックカード | DirectX 9 以上 (WDDM 1.0 ドライバー) | ディスプレイ解像度 | 800×600 | インターネット接続 | 必要 |
今使っているPCのシステム構成を確認したい場合は、キーボードショートカットの+ Pauseで確認できます。
グラフィックカードのDirectXのバージョンを確認したい場合はDirectX 診断ツール(Microsoft.com)を使って確認できます。
Windowsのパッケージエディションはどうなるの?
パッケージエディションとアーキテクチャはそのまま引き継がれます。(上書きインストール)
- Windows7 professional ⇒ Windows10 professional
- Windows7 Home ⇒ Windows10 Home
- Windows7(32bit版) ⇒ Windows10(32bit版)
- Windows7(64bit版) ⇒ Windows10(64bit版)
Windows7のイメージバックアップ
アップグレードした後に、不具合やソフトの互換性の問題から必要なソフトが使用できなくなるケースもあります。
その為、いつでもアップグレード前の環境に戻せるようにWindows7イメージバックアップは必ず取っておきます。
Windows7のイメージバックアップ方法は別記事に書いていますので参照してください。
Windows10のイメージディスクの作成
Windows10へのアップグレードで不具合が起きた場合などに備えて、Windows10をUSBやDVDから起動できるように、まずはイメージディスクを作成します。
Microsoft.comからメディアツールをダウンロードします。
ダウンロードしたMediaCreationTool1909.exeを起動します。
ライセンス条項を読んで「同意する」を選択。
「別のPCのインストールメディアを作成する」にチェックを入れて「次へ」を選択。
そのまま「次へ」を選択。
USBに作成する場合はUSBを選択します。DVDメディアに作成する場合はISOファイルを選択します。ここでは例としてUSBを選択します。USBは容量8GB以上のものを用意します。
USBドライブを選択して「次へ」を選択。
イメージメディアが作成されると完了です。
メディアツールを使用してWindows10へアップグレード
先ほどのメディアツール(MediaCreationTool1909.exe)を再び起動します。
ライセンス条項を読んで「次へ」を選択。
「このPCを今すぐアップグレードする」にチェックを入れて「次へ」を選択。
メディア作成画面になるのでしばらく待ちます。
ライセンス条項を読んで「同意する」を選択。
更新プログラムのダウンロード画面になるのでしばらく待ちます。
次の画面では、Windows7でMicrosoft Security Essetialsを使用していた場合、Windows10では互換性がないのでアンインストール作業が必要になります。
メディアツールの画面は残したまま、コントロールパネルから「プログラムと機能」を選択。
Microsoft Security Essetialsを選択してアンインストールします。
再びメディアツールに戻り、「情報の更新」もしくは「確認」を選択。
「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」にチェックを入れて「次へ」を選択。※この画面の選択はWindows7で使っていたアプリなどを引き継ぐことになるのでご自分の環境に合わせて選択してください。
特に問題がなければ「インストール」を選択。
Windows10がインストールされます。
途中に何回かPCが再起動されますので、しばらく待つとWindows10のインストールは完了です。
アップグレードにかかる時間
私の場合、約30分くらいで完了しました。
PCのスペックやインターネット回線の速度により時間は左右されると思いますので、古いPCをお使いの方は就寝前や休日などに行うといいかも知れません。
あとがき
まずは特にトラブルもなくアップグレードが完了したのでホッとしました。
スタートメニュー以外はWindows7とあまり変わらないと言う印象です。
ブートドライブがSSDなので劇的に起動が早くなったとかは感じません。
ただ、今まで電源スリープまでの操作がキーボードショートカットで → → Enterで済んでいたのが使えなくなっています。これは地味に面倒。Alt + F4 ↑ Enterで慣れるしかないようです。
Windows7で使っていたソフトも今のところ正常に起動しています。あとは使って慣れるしかないですね。
「Windows7をまだ使い続ける」と言う人もいらっしゃるとは思いますが、かく言う私もWindows10へのアップグレードに気が進まなかった1人です。
しかし、セキュリティ更新プログラムが提供されなくなるのは、さすがに精神衛生上「使っていて気持ちのいい」ものではなくなる上にリスクもあります。
まだXPを使っている強者もいるくらいですから、そういう人は「オフライン」で使ったり「サブPC」で使ったりするのだと思います。
個人的な感想としては、
「気が重いけどアップグレードしてみれば意外に操作感やGUI的に劇的な変化はなかった」
と言うのが率直な感想です。