PCで音楽を再生するとノイズが入る時の対処法

 

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PCで音楽や動画を再生した時「音」にノイズが入ることはありませんか?

そもそもPCのサウンドは内部的な仕組みからノイズの影響を受けやすくなっています。

ノイズと一言で言ってもその世界はかなり奥深く、詳しく知ろうとすると専門的な知識を要します。

よって、ある程度の妥協は必要になりますが、極力ノイズを減らす為の対策を今回はご紹介します。




ノイズの伝わり方

PC周辺機器へのノイズの伝わり方は「伝導ノイズ」と「放射ノイズ」の二つに大別されます。

伝導ノイズとは、信号ケーブルやマザーボード上の配線などの導体を通じて伝わるノイズです。

放射(輻射)ノイズは、信号ケーブルやラインに伝導ノイズが乗っている場合にその周辺の空間に発生するノイズです。

PCケースの内部には電源やマザーボードなどのケーブルが収納されており、それらのケーブルに伝導ノイズが発生すると、必然的にPCケース内部の空間には放射ノイズが発生します。

よって、いかに伝導ノイズを抑えるかがポイントになります。

パソコンのサウンドノイズの原因

まず、知っておきたいのがノイズの原因です。

パソコンの「サウンド」にノイズが発生する原因には以下のようなことが考えられます。

  • マザーボードなどのハードウェアから発生する高周波ノイズの影響
  • ケーブル類の接触不良
  • ケーブル差し込み口に溜まる埃やゴミ
  • 無線機器から発生する電磁場の影響

ノイズ対策その1

まずは、ケーブル類を取り外し、差し込み口が汚れていないかを確認して掃除します。

掃除機で埃を吸い取ったり、エアーダスターを使って綺麗にします。

掃除機を使う場合は、細い先端ノズルを使うと作業がしやすいです。

また、無線LANやBluetooth機器がPCの近くにある場合はなるべく距離を取ります。



ノイズ対策その2

PCオーディオ機器の接続端子には、アナログ端子、コンポーネント端子、USB端子、ステレオミニプラグ、光デジタルなどがあります。

アナログ(RCA)端子で接続する場合

アナログ端子やステレオミニプグを使う場合は接続部分が緩んでいないかをよく確認します。

しっかりとケーブルを差し込めているか確認して、できれば下のような金メッキ処理が施されたRCAケーブルを使います。

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私の経験上、PCスピーカーに多いステレオミニプラグは特に接続部分が緩くなりがちです。接続部分を触るとノイズが発生するのがよく分かります。

ステレオミニプラグの接触不良は特にノイズが発生しやすい

よって、そのままPCに直挿しは避けて、下のような変換ケーブルを使いアナログ(RCA)端子に接続するのも手です。

USB端子の場合

アナログ端子やステレオミニプラグにも言えることですが、デスクトップPCの場合、マザーボードに搭載されているUSB端子(PCの後側にある端子)に直接続すると内部から発生した高周波ノイズの影響を受けやすいです。

その場合はまず差し込み口を変えてみてノイズが発生するか様子を見ます。おそらくあまり変わらないと思います。

そうなると、内部で発生した伝導ノイズが乗ったケーブル類からなるべく距離を取るしかありません。また、USB端子の数も限られてくると思います。

そこでセルフパワー式のUSBハブを使います。セルフパワー式とはコンセントから電源を供給するタイプのUSBハブです。電源供給が商用電源なので消費電力の大きいものを接続しても安定します。私はこのセルフパワー式のUSBハブにUSBオーディオインターフェースを接続しています。

ノイズ対策その3

先にも書いた通り、ケーブル類は伝導ノイズが乗りやすいです。

そこでフェライトコアを使います。

フェライトコア
セラミックの磁性体を加工した高周波ノイズを減衰する仕組みのパーツ

フェライトコアはケーブルの太さによって様々なサイズのものが販売されています。ケーブルに取り付けるだけなので簡単に高周波ノイズ対策ができます。

また、最初からケーブルにフェライトコアが付いている商品もあります。

ノイズ対策その4

私は上記で書いたノイズ対策をした上で、PCサウンドを光デジタルで出力しています。

PCサウンドを光デジタルで出力すれば音質と共にノイズも減少します。

光デジタル対応のアンプやオーディオインターフェースなどが必要にはなりますが、ノイズ対策にはこれが一番おすすめです。

この方法は手順が長くなるので別記事で紹介しています。よろしければ一度読んでみてください。

あとがき

私はデスクトップPCのサウンド環境をUSBオーディオインターフェース経由のアナログで構築していました。

しかし、PCスピーカー側の端子がステレオミニプラグだったこともあり、変換プラグを使用しても音楽や動画を再生すると「プツプツ」と言う不快なノイズに悩まされていました。

最終的には光デジタル対応アンプで出力することにしました。以降、ノイズが発生することがなくなり、今は快適に音楽などを再生できています。

あとノートパソコンの場合は、コンパクトな筐体に色んなハードウェアや回路が詰まっていますので、デスクトップPCに比べてノイズ対策は難しくなるかも知れません。

今回はあくまでデスクトップPCの例をご紹介しました。

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