【2021年度版】ガラケーやスマホの対応周波数帯(バンド)の一覧早見表
ガラケーやスマホを使う上で欠かせない周波数(バンド)は、各公式HPなどを見れば掲載されていますが、自分でもすぐに確認できるよう早見表を作りました。
ガラケーでもスマホでもMNP(携帯電話番号ポータビリティ)する際に、SIMフリー端末の場合は事前に対応周波数帯(バンド)を調べておく必要があります。キャリアやMVNOが販売している機種を購入する場合は問題ありませんが、それでも対応周波数帯は機種により違います。
正確性を考慮して、総務省HPの資料やキャリア公式HPを参考にしています。令和2年5月1日時点
目次
通信方式について
まずは携帯キャリア四社が使用している通信方式です。(令和2年5月1日時点)
事業者名 | 通信方式 | |
---|---|---|
NTTドコモ | 第3世代 | W-CDMA,HSPA*等 |
第3.9-4世代 | LTE-A,LTE | |
第5世代 | 5G | |
au | 第3世代 | CDMA2000,EV-DO等 |
第3.9-4世代 | LTE-A,LTE | |
第5世代 | 5G | |
ソフトバンク(※Y!mobile含む) | 第3世代 | W-CDMA,HSPA等 |
第3.9-4世代 | LTE-A,LTE | |
第5世代 | 5G | |
楽天モバイル | 第3.9-4世代 | LTE-A*,LTE |
W-CDMA、CDMA2000とは3Gの通信方式です。通話は3G通信を使用しています。auだけ3Gの通信方式が違います。SIMフリー端末で各社へ乗り換える際は確認しておかなくてはならない項目の1つでもあります。
- *HSPA
- HSPAとはW-CDMAを拡張して上り下りの通信速度を向上させるパケット通信方式。
- *EV-DO
- EV-DOとはCDMA2000の規格に含まれるデータ通信専用の技術仕様。
- LTE-A
- LTE(Long Term Evolution)は4G(第4世代)の通信技術とされているが、正確には3.9G(第3.9世代)の技術。これに対してLTE-Advancedは完全な第4世代通信技術で、LTEに比べて高速通信かつ接続性が向上して切れにくくなっている。LTE-Advancedを利用するにはそれに対応した端末が必要となる。
対応周波数帯について
ガラケーやスマホなどのモバイル端末には、対応周波数帯と言うものがあります。携帯キャリアには、国からそれぞれ周波数帯が与えられており、各社それぞれの周波数帯を使って通話やデータ通信ができるようになっています。
携帯キャリア四社が第3.9-4世代で使用している周波数帯は以下のようになっています。(令和2年5月1日時点)
LTE
バンド | 周波数帯 | ドコモ | KDDI/沖縄セルラー(au) | ソフトバンク | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|---|
バンド42 | 3.5GHz帯 | ○ | ○ | ○ | |
バンド1 | 2.0GHz帯 | ○ | ○ | ○ | |
バンド3 | 1.7GHz帯 | ○ | ○ | ○ | |
バンド11 | 1.5GHz帯 | ○ | ○ | ||
バンド21 | 1.5GHz帯 | ○ | |||
バンド8 | 900MHz帯 | ○ | |||
バンド18/26 | 800MHz帯 | ○ | |||
バンド19 | 800MHz帯 | ○ | |||
バンド28 | 700MHZ帯 | ○ | ○ | ○ |
3G(W-CDMA,CDMA2000)
バンド | 周波数帯 | ドコモ | KDDI/沖縄セルラー(au) | ソフトバンク |
---|---|---|---|---|
バンドI | 2.0GHz帯 | ○ | ○ | |
バンドクラス6 | 2.0GHz帯 | ○ | ||
バンドVIII | 900MHz帯 | ○ | ||
バンドVI/XIX | 800MHz帯 | ○ | ||
バンドクラス0 | 800MHz帯 | ○ |
5Gの各携帯キャリア対応周波数
令和2年5月1日時点で商用サービスを行っている事業者が使用している通信方式と周波数帯は以下の通りです。
事業者名 | 周波数帯 | |||
---|---|---|---|---|
3.7GHz帯 | 4.5GHz帯 | 28GHz帯 | ||
n77 | n78 | n79 | n257 | |
NTTドコモ | ○ | ○ | ||
KDDI/沖縄セルラー(au) | ○ | ○ | ||
ソフトバンク | ○ |
電波の特性について
電波は帯域が違えば性質も違ってきます。高い周波数になるほど光の性質に近づき、低い周波数になるほど音の性質に近づきます。携帯電話で使う周波数もその性質に適した周波数帯を使用しています。
2.1GHz帯,1.7GHz帯
- 多いデータ量
- 散乱しやすい
- 直進する性質
800MHz帯
- 少ないデータ量
- 広がりやすい
- 回り込む性質
性質が異なる周波数帯を、高速通信、エリアカバーと言った用途に応じて適用することで効果を上げているのですね。
プラチナバンドとは?
先程の電波の特性を理解すれば、よく耳にするプラチナバンドについても分かりやすいです。
2.1GHz帯や1.7GHz帯の電波は直進性ですので、ビル密集地などでは障害物や他の電波と干渉し、受け取る電波が弱まります。
それをカバーするのが、回り込む性質と広がりやすい性質を持った900MHz帯や800MHz帯の俗に言うプラチナバンドです。
3G・4G・LTE・5Gの違い
3G、4G、5GなどのGは英語の「Generation(世代)」を指しています。つまり、3Gは第3世代、4Gは第4世代、5Gは第5世代で通信規格の世代のことです。
世代別の解説
- 1G
- 音声のみのアナログ通信規格。
- 2G
- 音声に加え、インターネットやメールと言ったデータ通信に対応した通信規格。
- 3G
- 2Gを高速化した規格。
- 4G
- 3Gを更に高速化したデータ通信専用規格。
- LTE
- Long Term Evolutionの略。直訳すると長期的進化。元々は3Gと4Gを繋ぐ橋渡し的な規格(3.9G)でしたが、今は4G=LTEが浸透しています。
- 5G
- 第5世代の通信規格。移動通信システムにより、超高速・大容量、超低遅延、多数同時接続を実現し、VR、AIロボット、ドローン、家電など様々なものと通信できる次世代の規格です。
まとめ
いくつかに分類される対応周波数ですが、電波の特性を理解した上で、表と照らし合わせればおのずと各キャリアの主要周波数帯も分かりやすいと思います。
案外、普段使っている用語などでも理解できていなかったものがありましたので、自分で調べて書き起こすだけでも勉強になりました。少しでも参考になれば幸いです。
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