【素材比較】冬に必須の発熱インナーの選び方。おすすめの商品もご紹介します!
2022/12/03更新
11月に入り寒くなって参りました。
これからの冬本番に向けて発熱インナーをそろそろ買おうかと思っています。
上下セットで数着は持っているのですが、生地がへたってきているものもありますのでとりあえず新たに2セットは欲しいところです。
ユニクロのヒートテック発売以来、この発熱インナーが世間に広く浸透しましたが、今は色々な会社から独自の発熱インナーが販売されています。
今回は各社それぞれが使用している素材についてまとめておきます。
私は夏はあせも、冬は乾燥肌と幼少期から肌が弱いです。インナーの生地によっては肌がチクチクしたり痒くなったりもします。
ですので普段使用している下着やインナーは綿100%です。
その辺りも考慮して選ばなければならないので選択肢は限られてきます。
肌の強い人は気にせず読んでみて下さい。
目次
発熱インナーとは?
発熱インナーと言ってもその素材には種類があります。
蓄熱保温素材
ユニチカ「サーモトロン」参照
遠赤外線放射素材
日本エクスラン工業株式会社参照
吸湿発熱素材
日本エクスラン工業株式会社参照
ブランドと使われている繊維の種類
吸湿発熱インナーで主に使われている繊維は基本的に化学繊維が多いです。
主たる化学繊維にブランド独自の吸湿発熱機能や遠赤外線機能を持った素材を練り込んだりしています。
ブランド名 | 商品名 | 使用繊維 |
---|---|---|
ミズノ | ブレスサーモ | ポリエステル,指定外繊維(ブレスサーモ) |
ユニクロ | ヒートテック | レーヨン34%,ポリエステル33%,アクリル28%,ポリウレタン5% |
グンゼ | ホットマジック | ナイロン30%,アクリル30%,キュプラ20%,ポリエステル15%,ポリウレタン5% |
ベルメゾン | ホットコット | 綿95%,ポリウレタン5%(ストレッチ天竺) |
しまむら | ファイバーヒート | レーヨン65%,アクリル30%,ポリウレタン5% |
イオン(トップバリュー) | ピースフィット | アクリル51%,レーヨン42%,ポリウレタン7% |
B.V.D | heat edit | 指定外繊維35%,ナイロン35%,アクリル30% |
セブン&アイ・ホールディングス | BODY HEATER | ポリエステル61%,レーヨン34%,ポリウレタン5% | ワークマン | HEAT ASSIST HOT-COTTON | 綿95%,ポリウレタン5% | コーナン | ヒートストリーム | ポリエステル90%,レーヨン35%ポリウレタン5% | モンベル | スーパーメリノウール | ウール100% | モンベル | ジオライン® | ポリエステル100% | ファイントラック | ドライレイヤー®ウォームロングスリーブ | ポリエステル90%,ポリウレタン7%,複合繊維(ポリエステル)3% |
ファイントラック | メリノスピン®サーモロングスリーブ | ポリエステル65%,ウール35% |
※各社商品にも様々なラインナップがあり、ここではスタンダートなモデルで比較しています。
モンベルは登山用品を扱うメーカーとして有名です。モンベルのインナーウェアには、天然繊維を使用した「スーパーメリノウール」と、独自の化学繊維を使用した「ジオライン®」が販売されています。
また、国内アウトドアベンチャー企業のファイントラックも独自の素材を使用した「ドライレイヤー®」と「メリノスピン®」シリーズが販売されています。
繊維について
衣類に使われる繊維には、大きく分けて天然繊維、再生繊維、合成繊維があります。
天然繊維
天然繊維は植物や動物の毛などを利用した繊維です。
繊維名 | 原料 |
綿(コットン) | 綿花 |
絹(シルク) | 家蚕 |
羊毛(ウール) | 羊の体毛 |
カシミア | カシミアヤギの体毛 |
モヘヤ | アンゴラヤギの体毛 |
アルパカ | アルパカの体毛 |
お馴染みの綿、絹、カシミアなどから見ても、軽くて柔らかくしなやかな繊維が多いですね。吸湿性が高いので速乾性はありませんが、肌が弱い人にはこう言った肌触りが良いと言う特徴を持つ天然繊維が適しているのかも知れません。
再生繊維
再生繊維は木(木材パルプ)などに化学処理を施して作られた繊維です。
繊維名 | 原料 |
レーヨン | 木材(セルロース)を薬品で溶かして再生 |
キュプラ | コットンリンター(綿実の表面に生えている短い繊維)を薬品で溶かして再生 |
ポリノジック | 木材(セルロース)を薬品で溶かして再生 |
リヨセル | 木材(セルロース)を薬品で溶かして再生 |
レーヨンは柔らかく光沢感があり、吸湿性が高く、肌触りが良いと言うメリットがあります。その反面、水分を含むと収縮しやすくシワになりやすいと言うデメリットもある繊維です。そのレーヨンのデメリットを改良して開発されたのがポリノジックやキュプラです。
合成繊維
合成繊維は主に石油を原料に作られた繊維です。石油を原料と言っても、化合物の特質や特性からさらに細かく分類されます。
繊維名 | 原料 |
アクリル | 石油、天然ガス |
ポリエステル | 石油 |
ポリウレタン | 石油 |
ナイロン | 石油、石炭 |
合成繊維は昨今、ハイテクノロジー技術で常に進化しています。マイクロファイバー(超極細繊維)などもそうですね。染色性に優れて色落ちに強かったり、薬品やカビ、虫害に強いと言う性質を持つものが多いです。ただし、静電気も起きやすいです。
吸湿発熱インナーで使われている繊維は、下記に当て嵌まるものがほとんどだと思います。
- レーヨン
- アクリル
- ポリエステル
- ポリウレタン
- ナイロン
- コットン
繊維については調べていると、私自身聞いたこともないような繊維がたくさんありました。
こちらのサイトが非常に見やすくまとめられており参考にさせて頂きました。
またGoogle検索で化学繊維の断面図などを見ると、形状的に刺激がありそうなものも多いです。
肌が弱い人の選択肢
肌が弱い人はできれば天然繊維の特徴から見ても分かる通り、綿100%、もしくは綿の割合が多い商品が望ましいです。
比較した中ではベルメゾンのホットコット、イオンのピースフィット、グンゼのホットマジック、ワークマンのヒートアシストホットコットン になります。
イオンのピースフィットはラインナップの中に肌側綿100%の商品があります。
グンゼのホットマジックには静電気軽減機能を持った綿混の商品があります。綿70%,アクリル30%ですので割合的にも検討してみる価値はあるかも知れません。
ワークマンのヒートアシストホットコットンはベルメゾンのホットコットと素材も同じ割合です。この二つを比較した場合、ワークマンのヒートアシストコットンの方がコスパが良いです。
余談ですが、私の場合、ユニクロのヒートテックは何回か洗濯する内に痒くなりませんでした。しまむらのファイバーヒートは、何故か洗濯しても肌がチクチクして駄目でしたので、レーヨンが合わないのだと思います。ヒートテックもレーヨンを使っていますが、使用割合で言うとファイバーヒートの方が多いので。
コンプレッションインナーと言う選択肢
コンプレッションインナーを着ると言う選択肢もあります。
コンプレッションインナーとは元々、スポーツウェアとして開発されたものです。
激しく動く場面の多いスポーツで、怪我の予防や身体サポートなどの機能性を重視しています。
コンプレッション(compression)=圧縮と言う意味からも分かる通り、身体に圧をかけることで、関節への負担や筋肉への負担を軽減させるよう開発されています。
また、遠赤加工や吸汗速乾などの機能がある製品も登場しており、スポーツのみならず、アウトドアやワークウェアとしても着ることができます。
コンプレッションインナーを初めて着る人はキツいと感じるかも知れませんが、すぐに慣れると思います。
身体に圧がかかり密着している分、暖かさがより実感できます。
コンプレッションインナー(BODY TOUGHNESS)
コンプレッションインナー「BODY TOUGHNESS」
近くのホームセンターでBODY TOUGHNESSと言うブランドの遠赤加工パワーストレッチ長袖シャツとパンツを買ったのですが、これめちゃくちゃ温かいです!!
裏起毛で素材は、ポリエステル95%,ポリウレタン5%でしたので痒くなるだろうなと思ったのですが、遠赤加工に引かれて試しに買ってみました。
1回洗濯して着ましたが、最初着た時は「きつい!これサイズ間違ったか?」と思うほど肌に密着します。
パワーストレッチとあるので身体のラインに合わせて素材が伸縮するようで、動いても全然余裕です。
そして全く痒くなりませんでした。もしかしたら私の場合、レーヨン以外は大丈夫なのかも知れません。ただ、個人差があると思いますので購入する時はよく検討してみてください。
これを着た後にホットコットを着たのですが、正直暖かさが桁違いです。やはり遠赤加工が保温性を高めているのでしょうか。
調べてみると、作業手袋や作業靴下などのワーク商品を製造しているおたふく手袋株式会社の製品でした。創業大正15年、老舗中の老舗です。
ホットコットと値段もあまり変わらないのでこの冬はこれを愛用します!棚からぼた餅的な気分です(笑)
一応、ホームセンターやワーク用品を扱うショップなどで見つからなければ通販でも買えます。
その他にも、おたふく手袋が販売するBODY TOUGHNESSコンプレッションウェアシリーズがあります。
サーモデオ
こちらの商品もおたふく手袋が販売しているコンプレッションインナーになります。ハイネックなので首元まで暖かくしたい方などにおすすめです。
保温×速乾×全面消臭を強調しており、シャツ/パンツ全域に消臭糸が使用されています。
生地の素材は以下の通りです。
- [シャツ] ポリエステル90% ポリウレタン10%
- [タイツ] 本体 : ポリエステル90% ポリウレタン10% / ウエスト部分 : ポリエステル70% ナイロン30%
オーバーザファンクション
おたふく手袋が販売するオールシーズン対応のコンプレッションウェアです。
新次元繊維「アウトラスト」と言う繊維が使用されています。この繊維は暑い時に吸熱して涼しく、寒い時に放熱して暖かくなるようにコントロールする凄い繊維のようです。
生地の素材は以下の通りです。
ヒートアシストホットコットン
全国店舗数831店となり、現在勢いのあるワークマンは、その名の通り作業服や安全靴や防寒着を扱っているショップです。
私は数年前からワークマンに冬用のジャンパーやインナー、部屋着などをよく見に行っています。
数年前と比べ、ここ最近ワークマンは機能性 + デザイン性を重視した商品が増えたように思います。いわゆるザ・作業着と言う印象はなく、キャンプや登山などでも着れそうなおしゃれなデザインの商品も取り扱い始めた印象です。
そこで見つけてしまったのです・・綿素材の吸湿発熱インナーを!!
その名もヒートアシストホットコットン!
店内をうろついている時に、目の片隅に入ったCOTTONと言う文字に引き寄せられるように私はその商品の置いてある棚へ移動していました。
商品をよく見てみると、綿95%の裏起毛であることが分かり、即買いしました。
実際に着てみましたが、やっぱり裏起毛は温かいです。裏起毛があるとないとでは明らかに違いが分かります。
あとは着用や洗濯による生地のへたり具合ですね。これもしばらく着用してレポートしようと思っています。
ワークマンは独りで入る時に女の人は少し入りづらいと感じるかも知れません。その理由は店舗を見た時にどうしても「働く男の作業着」と言う印象を受けるからだと思います。個人的にはその無骨さが好きなのですが(笑)
でも実際は女性客も見かけますし、女性用のものも取り扱っています。
それとワークマンはオンラインストアがあります。
オンラインストアで注文して店舗で受け取りも可能です。ただし、送料は1万円以上の買い物で無料みたいです。
上手く活用してみてはいかがでしょうか?
その他の発熱インナー
その他のメーカーでは、ワークマン取り扱いブランド「Find-Out ファインドアウト」の裏起毛インナーや、更にその上に着るインナーとして、火山岩を練り込んだ発熱加工糸イージーウォーム糸を使用したGRATEXのウィンドシールドボルカ長袖ハイネック、ワーキングウェアユニフォームを提供する株式会社自重堂のZ-DRAGONなどがあります。
やっぱりワークキングウェアブランドは機能面で実際の現場環境を想定して開発されていますので、暖かくて実用性はバツグンです。
参考までに、上記のBODY TOUGHNESS以外はワークマンでも取り扱っています。
個人的な主観になりますが、総合的にはBODY TOUGHNESSシリーズが実感できるレベルで暖かくて超おすすめです。
まとめ
肌が強い人は予算やコスパを考慮してお好みの発熱インナーを選べるので選択肢は広がります。
逆に肌の弱い人は天然繊維の発熱インナーが無難かと思います。
基本的に吸湿発熱インナーは高湿度で暖かくなり、低湿度で冷えてしまいます。
運動などで汗をかくと、体温と吸湿発熱の相乗効果で暖かくなりますが、汗が引くと一気に寒くなります。
これが吸湿発熱インナーのデメリットでもあります。肝心なのは汗が引いた後であり、その辺りを踏まえると遠赤外線機能を持ったインナーが良いかも知れません。
各社発熱量や吸湿性能を高めた独自の素材を使用しているみたいですが、論より証拠。肌に合うか、温かいかは実際に着てみるしかないですね。